天武無闘流柔術の沿革(相生道)
天武無闘流柔術(相生道)、は昭和五十年に、天武無闘流十代目宗家佐々木武久師範が、同流の技法の原理を基に、創造的に進化発展する新武道の構想を練り、五十二年より六年に渡り、関係大学道場において実験的に指導を続ける中で、基礎的な内容を整え、五十八年に三次元の運動空間に適応する動態発想し基に、新技法を編み出し、六十二年に、生態機能の実践応用を基に、攻防展開する武道として確立し、相生道と成しました。
術技構想の発想から、相生道完成まで十二年を要とし、同年五月一日に日本相生道協会を設立され現在に至っています。
◆相生道の目的
相生道は、本来的には競技武道として構想・構築されました。しかし、戦う技術=格闘技としての側面は、相生道の全てではなく、相手と戦うことは目的ではなく手段であると言えます。 敵を倒す力を磨くのみでは、真に強い者とは言えません。相生道の目的は、心を修める精神修養、身を養う保健体育、技を練る護身鍛錬という三つの要素を片寄りなく磨き上げ、「強さ」の三つの側面の、英知・勇気・健康を兼ね備えた、真の強さを身につけることにあるのです。さらに開祖が目指したのは、武道の鍛錬を通じて、社会に貢献し役に立つ人間を創り出すことにあったと言われます。
◆相生道の名の由来
中国の百家思想のひとつ、五行運行説に基づいた命名です。ここでいう「相生」とは「五行相生」のことで『常なる進化発展』を意味します。そして五行相生から発して、自分が社会に働きかけ相互作用の一員をなることを目指しています。
天武無闘流柔術会愛知県本部