源流の由来

無闘流は、平家一門の流れをくみ、佐々木家柄が流祖で、祖は、若年のころより武術を好み諸国修行の後、天正三年頃、天地陰陽の百十数系の武技を開眼し、これをもって無刀の位と表称し、永年に渡り門下不出の秘伝奥義として相伝した武術でその為、文献も数少なく口伝、口授方式で伝わってきた武術である。

系列

流祖 佐々木家柄柾奈ー勝正ー景久ー家正ー正直ー証志ー武久

沿革

当流派は、佐々木武久師が古伝無闘流迫打術・躰術を母体に創始した武術である。

越中に古来より伝わる秘伝無闘流宗家佐々木証志師範に若年のころより指導を願い昭和四十七年十月、天武無闘流の名位を伝授され以後、迫打術・躰術を論理的に位置づけ、体系化させて近代的な柔術に進化させた武術である。

柔術発展の由来

柔術とは古来より一般に各種の武器や素手によって、各武器を使用する敵を制圧する術技として伝わった武術で、総合武術としての要素を持っています。

その源形術技や名位は各流派によって異なりますが、一般に剣術の補足術技として発展し、武芸十八般の一手として世に高く評価されるようになりました。

又、各諸藩の講武所において、藩士の文武育成に活用された武術であります

術技説明

天武無闘流柔術は、剛像系術技と柔像系術技によって形成されており、剛像系は「剛能く柔を断つ」の理に基づく術技で、突く・払う・蹴る、などの断ち切る技を指し、柔像系は「柔能く剛を制す」の理に基づく術技で、投げる・封じる・固める、などの円滑な技を言い、この双方を適応自在に実践し創造的に進化させて攻防を行う所に術技上の特色があります。

又、修練上の特徴としては、武技の中に必ず攻撃と防御があり双方を合理的に体得し上達を測る方法として、意力と気力の向上の為に一人で行う(単尺法)方法と理合や間合を修得する為に組んで行う(組尺法)方法があり、これによって技の意義と自分と相手との気や動作が深く認識でき、数多くの技を合理的に体得できるよう形成されています。